『変な地図』
あらすじ
不可解な地図を手がかりに、隠された真実と異質な恐怖を読み解いていくミステリー×ホラー作品。
レビュー
良かった点
- 視覚情報(地図)を軸にした恐怖演出が新鮮
- 栗原さんの合理的思考の鋭さが物語を加速させる
気になった点
- バッドエンド方向に論理が収束しすぎて救いが少ない
『変なシリーズ』全読破済の私でも、今回も期待どおりの読み応えでした。
「意味が分かると怖い」系の恐怖構造は健在ですが、今回は"地図"という視覚情報が中心となっていることで、読者の想像力をより鋭く刺激してきます。
主人公はお馴染みの栗原さん。冷静で頭がキレる人物ですが、今回はその"キレ"が読んでいて逆に怖い。
彼が導き出す結論は常に合理的で、「そう考えるしかない」と納得させられるのに、着地地点がことごとくバッドエンド。
希望的観測を一切許さず、理詰めで逃げ道を潰してくるタイプの恐怖は、怪異そのものより鋭利で圧倒的です。
納得 → 震え → ぞわり の三段構えで襲ってくる読後感。今回も雨穴ワールド全開でした。
「理論で逃げ道を潰してくる恐怖。それは怪異より合理的で、だからこそ避けられない」
バッドエンドでも考察したくなる中毒性があるのも、このシリーズの強みですね。
総評
視覚情報×理論×恐怖のトライアングルがさらに鋭さを増した一冊。
栗原さんの合理的思考が「救いではなく絶望を確定させる装置」になっている構造が新鮮で、シリーズ読者なら確実に刺さる作品です。
今回も最高でした。
こんな人におすすめ
- 意味が分かると怖い系ミステリーが好きな人
- 地図や視覚情報から考察するのが好きな人
- バッドエンドでも考察したくなる考察オタク

0 件のコメント:
コメントを投稿